七話(レイ)

落とし穴に引っ掛かり、落ちた3人…さて、直哉は…
「いたぁ!」
思いっきり地面に落ちて、情けない声を出す
「いたたた…あれ…2人は…」
立ち上がりあたりを見回すがほかの2人の姿はなく、薄暗い通路が一本あるだけだった
「どうしたものか…」
直哉はしばらく悩んだ末に、その道を行くことにした…まあ、ほかに道はないのだが…
薄暗い洞窟を1人とぼとぼ歩き、しばらく行くと大きな空洞に出た
上からは憎らしいほどの太陽がギンギンに照らしているがとても上から抜け出せそうにない
「弱ったな…」
おまけに道が2本に別れており、どっちに行くか…直哉の判断をどんどん悪い方向へ引き込む
「…もし左の道にいったとして、仮に出られたとして…でも、もし行き止まりだったら…いやいや、行き止まりならいいがさっきみたいな罠があって、死んだりしたら……やはりここは右で……いや、そんなこと言ったら、右だって罠があるかも……どうしたらいいんだ…」
そんな、無意味な試行錯誤を繰り返した挙句、最後はその辺にあった石で決めることにした
「さてと、石を思いっきり投げて…落ちた石が近い方にぃ……進む!」
直哉は大きく振りかぶり、石を思いっきり投げた……壁に当たり跳ね返る石……石…
ガン!と大きな音を立てて、石が直哉の背中に直撃し、直哉は背中を抑え悶え苦しむ
「い…いてぇ……」
しばらくすると、直哉はぜえぜえと息荒く立ち上がり
「えぇーい!どうせ岩場ばかりだ……ぶっ壊す!」
直哉はここが、地下であることと、遺跡であることを忘れて、両手に魔力を集中させる
「…どこから崩すか…」
一番派手にぶっ壊れそうな所を探しながら、天井の光を見る
直哉は、ハっとして両手を下ろす
「危ない危ない…危うく生き埋めになるところだった……」
その時、視界が揺れ、衝撃が走る
「今度は…何が…起こっているんだ…」
直哉は直感的に、音のするほうえ走り出す
この衝撃では遺跡が崩れるのも時間の問題だと思った…
さらに道を行くと、音は大きくなり揺れも激しくなると同時に聞き覚えのある声が響いてきた
「サンダァァァァァァークラァッシャァァァー!!」
その刹那、右の曲がり角から、激しい黄色の輝き…同時に爆発音が響く
遺跡は大きく揺れ、直哉はその場に倒れるかと思うほどだった
「まったく…」
音と揺れが収まると、曲がり角から声が聞こえ
直哉は急いで、角を曲がる…すると男は上級術を放とうと魔力を集中させているところだった
「やめろ!」
力一杯さけんだ声は男に届いたのか、金甲冑の男は構えるのをやめて、槍を取り出す
「喚くな!…どいつだ、この俺のやろうとしていることを邪魔する奴はぁ!」
男は振り返り、直哉のことを睨みつける…その顔には怒りの表情が現われている
「ほう…あの時のガキか!」
直哉は男の顔に見覚えがなかったが確かに声には聞き覚えがあったような気がした
「どちらさまでしたっけ?」
その一言が効いたのか男は壁に拳を叩きつけると甲高い声で笑い出し
「面白い…今ここで死にたいようだな…」
男は剣を抜きとり、構える
「さぁ、貴様も剣を抜け!」
「僕は剣を持っていません」
「ん…ふざけてことを…ほざくなぁぁ!!」
踏み込み、勢いよく直哉めがけて突っ込む……
直哉は自分の目を疑った…先ほどまで、殺気むき出しだった男は目前で剣先を止めている
「ふん…面白くない…」
男は剣をしまい、腕を組んでこちらを見下している
「しかし…いい度胸をしていることは褒めてやる…今は手を組むことにしようじゃないか?」
不意に手を差し出されて、直哉は戸惑ったが握手を求められていることに気づき、同じように手を差し出し力強く握り返す
「さてと…とりあえず…ここ(遺跡)を爆破して…」
「超重力の鎖(グラビドン・チェーン)」
直哉が片手を前に突き出すと、地面から鎖が現れ、男に絡み付く
「な、なにをするんだぁー!」
「とりあえず落ち着いてください!」
「だまれぇー!」
男は鎖を引きちぎろうとする
「はぁ…」


(こうして、男がパーティに加わった)


  • 最終更新:2010-07-10 00:05:25

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